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■ 休診日:木曜・日曜・祝日
くも膜下出血
くも膜下出血は、脳を保護するくも膜と脳の間の血管が破綻してくも膜下腔に出血する病気です。
80~90%は脳動脈瘤というくも膜下腔を走行する動脈のコブが破れて出血したものです。突然の激しい頭痛で発症する場合や、発症時から意識障害を来す場合など様々です。
約1/3が命を落とし、約1/3が介助を要する後遺症を残し、社会復帰できるのは残りの約1/3だけです。
脳卒中のなかでは、致命率が高く、比較的若くして発症し、働き盛りの40~50代に多い病気ですが、20代からみられます。
また、女性に多い(男女比1:2)傾向を認めます。
日本では、人口10万人あたり、年間約20人が発症。リスク因子としては、喫煙、高血圧症、過度の飲酒です。家族歴も重要で、一親等以内の近親者にくも膜下出血を認める場合は、発症率は3~7倍です。
脳動脈瘤以外の原因としては、脳動静脈奇形、外傷、脳動脈解離などがあります。
ここでは、脳動脈瘤中心にお話しします。
くも膜下出血の問題は、再出血、脳血管攣縮、水頭症であり、くも膜下出血は、動脈瘤から出血が持続的に出続けるわけではなく、一度出血すると頭蓋内圧の関係で一度、不安定な状態で止血されます。しかし、動脈瘤に周囲の血腫で破裂部位がふさがっているだけなので、放置して再出血すればほぼ致命的です(特に発症24時間以内)。まず、再出血を防ぐためには、開頭クリッピング術、もしくは血管内手術によるコイル塞栓術をしなければなりません。
次の問題は、脳血管攣縮です。脳の血管が縮んで細くなり、充分な血流を脳に血液を遅れなくなり脳梗塞が生じます。くも膜下出血を起こしてから4~14日に多いといわれていますが、発症から3週間ぐらいは油断できません。手術が成功しても、この脳血管攣縮により脳梗塞をきたし、半身麻痺や言語障害、広範な脳梗塞では命を落とします。
脳槽ドレーンなどにより洗浄もしくは脳槽還流をしたり、血管を広げるような薬(ファスジル塩酸塩水和物:エリル)を使ったり、スタチンを投与したり、循環血漿量を維持するようなtripleH療法などを行いますが、それでも神経症状がでるような脳血管攣縮を起こせば、血管内手術により経皮的血管形成術を行います。
次の問題は、正常圧水頭症で、3週間以降に問題なってきます。認知症症状、歩行障害、尿失禁などをきたし、脳室腹腔シャント術などの水頭症手術を行います。
それ以外にも、電解質異常、心不全、不整脈、肺水腫、肺炎、消化管出血、神経因性膀胱、麻痺性イレウス、症候性てんかんなどの合併症があり、発症から最低でも約1ヶ月は入院治療が必要となる病気です。
当院では、MRI、MRAで破裂する前の脳動脈瘤(未破裂脳動脈瘤)を発見(成人の約3%)し、その大きさや部位によって、治療法についてアドバイスする事ができます。
発見された場合に全例手術が必要な訳ではありません。
MRAで動脈瘤が発見されても、年間出血率は約1%です。大きさや部位によっても、脳動脈瘤の形とか、家族歴などによっても破裂のしやすさは違います。そのまま、MRAで半年に一回フォローして大きくなれば手術を検討する場合もありますし、変わらなければそのまま何年もMRAフォローだけで大きくなってこない人もいます。
非常にデリケートな問題で、手術のリスクや、全身状態、年齢、脳動脈瘤の大きさ、形、部位、患者さんの精神状態などを検討して、手術するかどうかを決定します。
フォローする場合は、飲酒は控えめにし、禁煙の徹底、血圧の厳重なコントロールが必要です。
強い頭痛で発症した場合、くも膜下出血を生じていなくても、椎骨動脈などの頭蓋内主幹動脈の解離をきたしている可能性があり、MRIで出血を認めなくても、MRAまで行ったほうがいいでしょう。
頭蓋内主幹動脈の解離は突然起こすものであり、脳ドックで正常でも100%安全とはいえません。脳ドックの盲点の一つです。
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以下の症例はくも膜下出血後の正常圧水頭症の画像です。
拡大画像をみる医院概要
医院名 | おおくぼ脳脊椎クリニック |
診療科目 | 脳神経外科・内科 |
住所 | 茨城県土浦市並木5-4079-1 |
電話番号 | 029-832-8732 |
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
09:00~12:00 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - |
15:00~18:30 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - |
常磐線土浦駅からタクシーで約10分です。