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メタボリック症候群メタボリック症候群

近年注目されている、メタボリック症候群とは、内臓脂肪蓄積による肥満によって、
高血糖、高血圧症、脂質異常症などをひきおこし、それによって動脈硬化が惹起され、
さらには、脳血管障害や虚血性心疾患などに至らしめる症候群とされています。

キーポイントになっているのは内臓脂肪蓄積に伴うインスリン抵抗性であり、これに関して脂肪細胞の研究がすすんでおり、肥大化した脂肪細胞から出るサイトカイン(ホルモンのようなもの)が関係していることが分かってきました。このサイトカインをアディポサイトカインと呼びます。

脂肪細胞から出るアディポサイトカインには善玉サイトカインと悪玉サイトカインがあり、善玉サイトカインはアディポネクチンとレプチンであり、悪玉サイトカインは多数あり、TNF-α、RBP-4、レジスチン、脂肪酸、IL-6、PAI-1、アンギオテンシノーゲンなどが挙げられます。善玉のアディポネクチンは、抗動脈硬化作用、抗炎症作用、インスリン感受性亢進などの作用があります。

レプチンは交感神経刺激作用、食欲調節、脂肪分解促進などの作用があります。悪玉のTNFα、RPB-4、レジスチン、脂肪酸などはインスリン抵抗性を上昇させます。IL-6は炎症を誘導し、PAI-1は線溶系活性を低下させ、アンギオテンシノーゲンは血圧を上昇させます。

要するに、善玉サイトカインは動脈硬化を抑制するように働き、悪玉サイトカインは動脈硬化を促進するように働きます。 

肥満化した脂肪細胞では、この善玉サイトカインのアディポネクチンの分泌が低下し、悪玉サイトカインやレプチンの分泌が上昇するため、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化などの問題を引き起こします。レプチンは食欲を低下させ、肥満へのブレーキになるはずが、肥満状態ではレプチン抵抗性の状態となり善玉ではなくなってしまいます。

生活習慣のゆらぎにより肥満が高血圧症、糖尿病、脂質異常症を引き起こし、動脈硬化の進行に伴って、心血管イベントを引き起こすその様子を表したものがメタボリックドミノです。ショッキングなドミノですが、これを見て気を引き締めて生活習慣の改善を図ることができればと思います。

この問題を解決するには、内臓脂肪を減らすような運動療法や食事療法をまず行う事です。いずれはアディポネクチンそのものやその受容体に作用するような薬が出てくる可能性はありますが、まずは運動や食事が重要でしょう。すでに、糖尿病、高血圧症、脂質異常症を発症しているかたには、投薬によるコントロールも動脈硬化を促進させないために重要なことです。

◆メタボリックシンドロームのメカニズム

- 厚生労働省 メタボリック症候群が気になる方のための健康情報サイトより引用 - 拡大画像をみる
- 図:メタボリックドミノ 国立循環器病センター ホームページより引用 - 拡大画像をみる

医院概要 医院概要

医院名 おおくぼ脳脊椎クリニック
診療科目 脳神経外科・内科
住所 茨城県土浦市並木5-4079-1
電話番号 029-832-8732
診療時間 日祝
09:00~12:00 - -
15:00~18:30 - -
[休診日] 木曜日・日曜日・祝日
常磐道の土浦北インターを土浦方面に下りてすぐ(車で約1分)
◆土浦駅からお越しの方へ

常磐線土浦駅からタクシーで約10分です。

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