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■ 休診日:木曜・日曜・祝日
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、馬尾神経が存在する硬膜管や神経根が存在するスペースが狭くなり、馬尾神経や神経根が圧迫され神経症状を来してくる病気です。
脊柱管は前方に椎間板や椎体、後方に黄色靱帯や椎弓、外側には黄色靱帯、椎間関節などが存在しますが、前方の椎間板が膨隆したり、後方、外側の黄色靱帯が肥厚したり(一部黄色靱帯内に出血をともなったり、石灰化したり、骨化したりする場合もある)、外側の椎間関節の骨棘や関節内の軟骨組織が嚢胞化したりすることによって、脊柱管が狭くなります。
硬膜管内の馬尾神経や神経根を圧迫することによって、下肢の痛み、下肢のしびれ、下肢の筋力低下、膀胱直腸障害(尿や便が出にくい、尿や便が出る感じがわからない)などの症状がでます。
もっとも典型的な症状は、間欠性跛行といって、歩けば歩くほど痛み、しびれが強くなり、一度休んで、歩き出せばまた歩けるような症状です。
診断は、X-P(前屈、後屈を含む),腰椎MRI、CTなどにて行います。ただし、間欠性跛行は下肢の動脈硬化によって、下肢の動脈が狭くなったり、閉塞していたりする場合(閉塞性動脈硬化症)も同様な症状を出すため、必ず鑑別しなければならない病気です。
その場合は、ABIという血管の硬さや狭窄の程度をみる検査や、MRAなどにて、腹部の大動脈から下肢の動脈までチェックすれば分かります。また、実際に足の色をみたり、足の甲や、膝の裏の動脈の触れ具合も参考になります。
治療はオパルモンという、血液の循環を改善させる薬や鎮痛剤、リリカ、トラムセットなどの内服治療や、理学療法などもありますが、進行すると、下肢の麻痺などが出てくる可能性があり、手術のタイミングを逃せば、症状は残存する可能性もあるため、手術を行うタイミングは非常に重要です。高齢の方に多いため、全身状態をみたり、社会的状況なども考慮して検討する必要があります。
また、手術決定の際に注意すべきことは、症状が本当に腰部脊柱管狭窄症によって起きているのか、それとも、脊柱管内ではなく、椎間孔内で神経根が絞扼されているための症状なのか(腰椎のすべり症、側弯症などを伴っている場合は椎間孔内で圧迫されている場合も多い)、それとも、梨状筋症候群、仙腸関節障害や股関節の異常に伴う症状ではないかなど、慎重に神経症状と画像所見の確実な一致を確認して手術を決めなければいけません。腰椎のすべり症を伴い、椎間孔内での狭窄による症状の場合は、手術し減圧すべき範囲も変わりますし、固定術も検討する必要があります。
手術法は、腰椎椎弓切除術が原則です。腰部脊柱管狭窄症の原因となっている黄色靱帯を除去するため、椎弓を削除し、黄色靱帯などを摘出し、硬膜管や神経根の圧迫を解除する手術です。
手術のアプローチの仕方は、片側から進入して両側の硬膜管、神経根を減圧するものや、棘突起を真ん中で割って、できるだけ筋肉に侵襲を加えない方法などがあります。また、顕微鏡を使う方法、内視鏡を使う方法(MEL)、経皮的内視鏡を使う方法(PEL)などがあります。
どの方法も目的は一緒であり、硬膜管と神経根の除圧です。硬膜管と神経根の除圧をきちんとして、硬膜管や神経根の損傷を来さぬよう細心の注意を払う必要があります。私の印象ですが、確実性が高いのは、顕微鏡を使う方法で、術後の痛みがもっとも少ないのはPELと思われます。
手術は術者の熟練度とどの方法が得意かということによって結果が違ってくるため一概には言えないのが正直なところです。どの手術がベストかを科学的に証明しようとするところに無理があります。
腰部脊柱管狭窄症に対してPELを行った症例を提示します。
腰椎椎弓切除術=PEL |
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医院概要
医院名 | おおくぼ脳脊椎クリニック |
診療科目 | 脳神経外科・内科 |
住所 | 茨城県土浦市並木5-4079-1 |
電話番号 | 029-832-8732 |
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
09:00~12:00 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - |
15:00~18:30 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - |
常磐線土浦駅からタクシーで約10分です。