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一次性頭痛一次性頭痛

頭痛には、基礎疾患のない一次性頭痛と基礎疾患を伴う二次性頭痛(脳腫瘍、くも膜下出血、髄膜炎、脳炎、側頭動脈炎、脳静脈血栓症、脳動脈解離、キアリ―奇形、副鼻腔炎など)があります。
ここでは、一次性頭痛のお話をします。
一次性頭痛は、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛に分けられます。片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛を頭痛三兄弟と呼ぶ人もいます。日本人の4人に1人(約3000万人)が頭痛を患っています。

片頭痛

片頭痛は、日本人の約8~10%(約1000万人)に認められ、女性に多く(男:女=1:4)、ズッキンズッキンという拍動性の頭痛が特徴で、片側に限らず、両側、後頭部にも起こります。頻度は月1~2回から週1~2回です。ギザギザした光が見えたり、視野が半分見えにくくなるなどの前兆を伴う場合もあります。吐き気、嘔吐、光や音が気になるなどの症状を伴う場合もあります。寝込んで仕事ができない場合もあります。


片頭痛の発生のメカニズム

片頭痛の発生のメカニズムは現在も解明中です。しかし、発生メカニズムの説は、血管説、神経説、三叉神経血管説の3つと、それらを融合した説があります。

血管説は片頭痛の前兆の時、血管が収縮し、その後血管が拡張する際、頭痛が生じるというものです。血管説の主役はセロトニンで、ストレスによりカテコラミンや遊離脂肪酸が増加し、血小板からセロトニンが放出され、セロトニンによって脳血管が収縮をもたらします。

さらに、セロトニンが他の血小板からのセロトニンの放出を促し、血管収縮は促進され、脳血流は減少し閃輝暗点、視野障害などの前兆をきたし、セロトニンが代謝されると、血管の異常な拡張が起こり、血管透過性が亢進し、プロスタグランジンやブラジキニンが放出され、血管炎をきたし痛みが持続するというものです。

神経説は、脳の神経細胞の活動異常(CSD=cerebral spredding depression大脳皮質拡延性抑制)が原因であるという考え方です。

三叉神経血管説は、頭蓋内血管(主に硬膜の血管)周囲に三叉神経終末線維が分布しており、ストレスなどにて三叉神経が刺激されると、三叉神経終末線維から神経伝達物質でありかつ血管作動性物質であるサブスタンスP、CGRP(=カルシトニン遺伝子関連ペプチド)などを放出し、その結果血管が、肥満細胞の脱顆粒や血管透過性の亢進、血漿蛋白の流出、血管拡張などの神経原性炎症が惹起され頭痛が生じるというものです。

この際、三叉神経終末での刺激が順行性に脳幹の神経脊髄路核に至る過程で悪心、嘔吐、自律神経の活性化を生じます。さらに、逆行性伝導が神経終末に及びサブスタンスPやCGRPなどをさらに放出し血管拡張や炎症を助長するという負のサイクルが生じます。

また、三つの説を融合して、大脳皮質拡延性抑CSD(神経細胞に脱分極が生じる)が大脳に生じ前兆をきたし、その後何らかの機序で三叉神経血管系が活性化され頭痛が起こるという考えもあります。

片頭痛と関連性のある神経伝達物質

片頭痛の発生メカニズムには、複数の神経伝達物質の関係が指摘されており、セロトニン、ドーパミン、GABA、CGRP、サブスタンスP、NOなどがあげられます。

片頭痛の誘因

片頭痛の誘因には、精神的因子(ストレス、疲労、睡眠不足、睡眠過多)、内因性因子(月経周期((エストロジェンの血中濃度低下)) )、環境因子(天候、温度や気圧の変化、頻回の旅行、光、音、臭い)、食事因子(低血糖、赤ワイン、チョコレート、チーズ、中華料理に含まれるうまみ調味料の成分(チャイニーズ シンドローム) )などがあげられます。

片頭痛の治療薬

発作時の治療薬

第一選択薬はトリプタン製剤です。トリプタン製剤はセロトニン1B受容体に作用し、拡張した血管を収縮させます。さらに、セロトニン1D受容体に作用し、血管拡張性の神経ペプチド(サブスタンスP,CGRP)の放出を抑制し、神経原性炎症を抑え痛みを軽減します。

日本で使用可能なトリプタンは5種類あり、スマトリプタン(イミグラン)、ゾルミトリプタン(ゾーミック)、エレトリプタン(レルパックス)、リザトリプタン(マクサルト)、ナラトリプタン(アマージ)などです。

他には、NSAID、アセトアミノフェンなどの鎮痛剤やエルゴタミン製剤(セロトニン受容体と結合し血管収縮)があります。
まだ、開発段階ですが、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)の拮抗薬であるgepant製剤もトリプタンに続く片頭痛治療薬として期待されています。

予防薬

月に10回以上発作時治療薬を要する場合は、予防療法を検討します。予防薬には、カルシウム拮抗薬のロメリジン(テラナス、ミグシス)、β拮抗薬のプロプラノロール(インデラル)、抗てんかん薬のバルプロ酸(デパケン)、トピラマート(トピナ)、三環系抗うつ薬のアミトリプチン(トリプタノール)などがあります。


- CLINICIAN '14 No.626 84 より引用 -

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- 識る 診る 治す 頭痛のすべて Ⅲ片頭痛 p116より引用 -

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緊張型頭痛

緊張型頭痛は締め付けられるような頭痛で、後頭部周囲で痛みの強さは中等度であり、光過敏、音過敏、悪心、嘔吐はほとんどなく、触診により頭蓋周囲の圧痛があるような頭痛です。生涯有病率は30~78%とされており、ほとんどの方が経験する頭痛で、一次性頭痛で最も多い頭痛です。緊張性頭痛と片頭痛は合併する場合があります。

筋緊張性頭痛の発症メカニズムは、片頭痛ほど解明されていないのが現状です。頭蓋周囲筋の疼痛閾値の低下(末梢性因子)と脳の疼痛抑制系の異常(中枢性因子)が関係しているといわれています。

誘因としては、精神的ストレス、不安、うつ状態、うつむき姿勢、眼精疲労、顎関節異常などが上げられ、入浴、飲酒、運動,マッサージなどにて軽快します。

薬物療法としては、鎮痛剤(NSAIDs)、筋弛緩剤(テルネリン、ミオナール)、抗うつ剤(三環系抗うつ剤トリプタノール、SSRIルボックスなど、NaSSAリフレックス)などです。予防薬としては抗てんかん剤のトピナが有効との報告もあります。

群発頭痛

群発頭痛は、20~40代の男性に多く(男:女=4.3:1)、深夜、一側の眼窩部をえぐられるような激痛が15分から3時間ほど続き、その状態が毎日1~2ヶ月続きます。一年に約1回そのような群発期がきます。流涙、結膜充血、鼻閉、鼻漏、Horner症候群などの自律神経症状を伴います。人生最悪の痛みの一つといわれており、この激しい頭痛を苦に自殺する人がいるため、自殺頭痛ともいわれます。

群発頭痛の発症メカニズムは不明ですが、視床下部が発生源とする説、三叉神経と血管が関係しているとする説、内頚動脈周囲に発生源を求める説の3つの説があります。

発作時の治療はスマトリプタン(イミグラン)の皮下注、100%酸素6-12L/分吸入などです。
予防薬としては、カルシウム拮抗薬ベラパミル(ワソラン)が推奨されています。


- 病気がみえる vol.7 脳、神経 p.381 より引用 -

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当院の役割当院の役割

頭痛で受診された方には、まず二次性頭痛 (脳腫瘍、くも膜下出血、解離性脳動脈瘤、髄膜炎など)を神経所見、血液検査、髄液検査、MRIなどにて否定し、一次性頭痛と確定した場合には、頭痛チエックシートなどにて、片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛を診断し、症状の程度に応じて薬を処方します。また、頭痛ダイアリーをつけていただき、症状に応じて生活指導を行ったり、薬の増減や変更、薬を飲むタイミングなどを検討し、普段の生活がより快適に遅れるよう支援致します。

医院概要 医院概要

医院名 おおくぼ脳脊椎クリニック
診療科目 脳神経外科・内科
住所 茨城県土浦市並木5-4079-1
電話番号 029-832-8732
診療時間 日祝
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15:00~18:30 - -
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◆土浦駅からお越しの方へ

常磐線土浦駅からタクシーで約10分です。

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