茨城 土浦市 脊椎脊髄疾患 胸腰椎圧迫骨折 骨粗鬆症性胸腰椎圧迫骨折 おおくぼ脳脊椎クリニック

骨粗鬆症に伴い、軽微な転倒などがきっかけで、胸腰椎移行部に起こしやすい骨折が圧迫骨折です。ほとんど症状を伴わずに、経過する場合もありますが、体動時の激しい腰背部痛で寝返りもうてないほど痛みが強い場合もあります。圧迫骨折の症状は主に体動時の痛みですが、圧迫骨折が進行し、脊柱管内に骨片が飛び出して、脊髄を圧迫すると、両下肢の麻痺や、感覚障害、膀胱直腸障害などの症状を来す場合もあります。

診断は胸腰椎X-Pや胸腰椎MRI、CTなどにて行われます。しかし、X-Pだけでは、急性期の圧迫骨折は診断が困難であり、しばしば見落とされます。確実に診断するためにはMRIのT2脂肪抑制法で撮影する必要があります。

ただし、MRI上圧迫骨折のようにみえて、腰背部痛が強くても、結核やそれ以外の菌による椎体炎の場合もあり、もしくは癌の転移や多発性骨髄腫などの骨原発の腫瘍の場合もあり鑑別には注意が必要です。

治療法としては、各種鎮痛剤やトラムセットの内服、安静、硬性コルセット、骨粗鬆症の薬（内服、注射）などの保存的治療法をまずおこないますが、痛みで日常生活に支障を来す場合は、手術を行う場合があります。

神経症状を伴わない場合は、経皮的椎体形成術などを行います。神経症状を伴う場合は、減圧術や固定術が必要となる場合もあります。

経皮的椎体形成術を行った症例を呈示します。